2010年12月15日水曜日

電子書籍の仕掛けというか思いつき

ものかのさんの「ゲームと電子書籍」を読ませていただき、倉田さんの「夕暮にゆうくりなき声満ちて風」(NOVA2所収)を思い浮かべました。

これっ、読まれた方なら分かると思うのですが、紙メディアでは無理がある作品なんです。
紙の替わりに電子機器を使うという発想でも同様です。
解説ページを参考に読もうとしたのですが、そこまでする根性がなく断念しました。

この作品ってゲーム機器で読むような作品なのです。
ベジェ曲線のテキストが連続・交差する作品はベジェテキストが順次表示される形でなければ無理なのです。
ところが紙メディアでは順次表示される途中経過が省略され、最終形のみ表示され、読者にとって訳分からなくなってしまいます。
この作品は最初ベジェテキストが表示され、次に別なベジェテキストを表示、この繰り返しで紙面を埋めていく。そういう作品なのです。

作品をスキャンして、その流れをこのblogにUPしようと思いました。
しか~し、NOVA2は読み終えた後、教会のバザーに出品してしまい手許にありません。
仕方ないので最近はまっているコトリコさんの講談の時代薄小説をちと弄くりまして。



↑最初の表示。クリックして次が表示される↓。


次のクリック↓


次のクリック↓



そして次↓



まぁこんな感じです。
クリックする度にホワイトスペースが埋まっていくドキドキ感というのがありませんか?(ひょっとしてアチキだけ???)

今の電子書籍の議論って紙をどう再現するか(日本語組版を含めて)ばかりでして、電子書籍でなければできないというドキドキ感がないんです。
倉田さんのベジェテキストがホワイトスペースに順次埋まっていくのを読みたいですねぇ~。

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