2010年6月28日月曜日

塗り足しの理論

【DTPの勉強会 第1回】に参加して、やたら耳に残っていたのが「塗り足し」。
まぁ入稿データのチェックをしてドブまで塗り足しが伸びていないデータはよくあることなのです。
で、断裁時に白が出ないように塗り足しを伸ばすのはいいのですが、それだけでは50点。どういうことかというとこういうことなのです。

青部分がデザイナーがイメージした仕上がり。で、断裁時にズレて赤部分。
左上の絵柄がドブの塗り足しまで伸びていたとしても、右下(仕上がりから1mm)に文字があったとしたら、その部分は切れてしまうのです。実際問題、名刺の断裁で3mmズレることはほとんどありませんが、入稿データをチェックして仕上がりから1-2mmのところに文字を配置しているデータが多いのです。
「塗り足し」というのは断裁で3mmズレたとしても白が出ないようにすることなのですが、裏返して言えば仕上がりから内側に3mm食い込むこともありえるということ。

安全線=仕上がり寸法-6mm

の公式が出てきます。すみません、分かってる方はスルーしてください。

で、よくありがちなのがコレ!
緑の線が安全ラインです。

ならばこれ↓ならOK?
この場合は製本仕様によります。あじろ、無線綴じならOKなのですが、中綴じとなりますと。。。中綴じの本を開いてみれば分かるのですが、表紙と内側ページの左右寸法が違ってます。内側にいくほど寸法は短くなります。中綴じ千頁ともなりますと(以下略 
興味のある方は中綴じの本を解体して寸法を測ってください。

出力前に、よくやっていた作業がこの修正でした。紙厚によっても違いますが16ページ1折で2折目からは1mmずつ内側に食い込ませたような記憶があります。で、デザイン的にどうにもならない時は修正せずそのまま。案の定、文字が切れて店頭に並んでました。今日のネタはそんな思い出話でした。ごめんなさい。

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